英語における序数表現には特定のルールが存在し、しばしば誤解が生じることがあります。
特に、「1st」「2nd」「3rd」と表記されるべきところを「1th」「2th」「3th」と誤って書くケースが見られます。
この記事では、英語での序数の正しい使い方について詳しく説明します。
「1st, 2nd, 3rd」と「1th, 2th, 3th」について
まず基本的なルールとして、1番目、2番目、3番目はそれぞれ「1st」「2nd」「3rd」と表記され、特別な接尾語が使われます。
一方、4番目以降は基本的に「-th」を付ける形式です(例:「4th」、「5th」など)。
また、10、20、30といった10の倍数も同様に「th」が用いられます。
序数を表す方法は、すべてアルファベットで書く方法と、数字と接尾語を組み合わせる方法の2種類があります。
たとえば、日付を表記する際には数字を用いる表記法が一般的です(例:「April 3rd」4月3日)。
序数の表記方法と一覧
以下の表は、基本的な序数とその表記方法を示しています。
順番 | アルファベット | 数字 |
---|---|---|
1 | first | 1st |
2 | second | 2nd |
3 | third | 3rd |
4 | fourth | 4th |
5 | fifth | 5th |
「1th」や「2th」といった誤表記は、英語の序数表記のルールを誤解していることが原因です。
これらの不規則な形は、英語学習者にとって覚えるのが難しい点の一つでしょう。
序数とは?
序数は、順序やランクを表すための数詞です。
具体的には、何番目かを示す際に使用される表現で、例えば競走での順位、誕生日の日付、階数など、順番を示す場面で使われます。
簡単に表現すると、序数は、一列に並んだものの中で、それぞれが何番目に位置するかを示す数詞です。
英語で表現するときには、通常、基数(1, 2, 3など)に特定の接尾語(-st, -nd, -rd, -th)を付けて表されます。
たとえば、「first」は「1番目」、「second」は「2番目」、「third」は「3番目」といった具体的な順位を示します。
日本語の序数との比較
日本語では、序数を表す際に「第一」「第二」「第三」といった形で、「第+数字」の形式を用います。
これは、そのまま数を数えるだけでなく、順番を示していることを明確にします。
英語でも同様に、順序を示すために特定の形式が用いられますが、形式が異なります。
英語の「1st」「2nd」「3rd」などは、数字に特定の接尾語をつけることで序数を形成します。
この点で、日本語の「第+数字」と英語の「数字+接尾語」は、順番を示す方法として類似しつつも、表現の仕方が異なります。
英語における序数の例外の理由
英語における序数の形成で例外とされる「1st」「2nd」「3rd」は、それぞれ特定の歴史的な理由から形成されています。
これらの表記は古英語からの影響を受けており、元々は数字に対して異なる語尾が用いられていた名残です。具体的には
「1st」は “first” から来ており、これは古英語の “fyrst” に由来します。
これは「最初の」という意味を持っています。
「2nd」は “second” から来ており、これはラテン語の “secundus”(次の、または第二の)に由来します。
これが英語に取り入れられ、「次の」という意味で使われるようになりました。
「3rd」は “third” から来ており、これも古英語の “þridda” に由来し、「第三の」という意味があります。
これらの特別な表記は、4番目以降の「-th」を使用する一般的な規則とは異なり、言語の歴史に根ざした独自の発展を反映しています。
これを理解することで、英語の序数表記の不規則性がより明確になります。
序数の典型的な使用例
階層や階数を表す場合
建物の階を示す際に用いられます。
「5階」 “5th floor”
スポーツや競技での順位
競技結果を示す際に使われます。
「彼はレースで2位になった」 “He finished 2nd in the race.”
学年や教育のレベル
学校の学年を表す際に使われることがあります。
「彼女は1年生です」 “She is in the 1st grade.”
順番を指定する際
列やリストの中でアイテムの位置を示すために使われます。
「2章を読む」 “Read the 2nd chapter.”
バージョンやリリースの順番
「Windows 10は最新のバージョンです」 “Windows 10 is the latest version.”
(ここでは「10」は序数ではなくバージョン番号を示していますが、文脈に合わせて「10th version」と表現することもできます。)
そのほかの序数の使用例
世界の王室
世界各国の君主にも序数が使われます。
例えば、「エリザベス2世(Elizabeth II)」や「チャールズ3世(Charles III)」など。
君主の名前の後に序数を付けて、その人が歴史上何番目の同名の君主であるかを示します。
これは王族の伝統的な命名法で、王や女王が同じ名前を受け継ぐ場合に一般的に使用される方法です。
イギリス以外にもスペイン、ベルギー、ノルウェー、デンマークなど、多くのヨーロッパの王室では、序数は名前の直後に置かれるのが一般的です。
その中でもスウェーデン王室の序数表記は特徴的で、現在の国王は「カール16世グスタフ(Carl XVI Gustaf)」と表記されます。
序数が名前の間に挟まれる形式は、スウェーデン王室の伝統的な命名規則に基づいています。
スウェーデンでは国王のフルネームの構成要素として、名前と家名の間に序数を挟むことで、その人物が家系の中でどの位置にあるかを示します。
これにより、同じ名前を持つ歴史上の他の王と区別がつきやすくなります。
ちなみに、日本の皇室では使われていません。
お祝いの場面
特定の記念日や周年を祝う際にも序数が使われます。
例えば、結婚の「銀婚式」は「25th anniversary(25周年)」企業の設立から「50th anniversary(50周年)」などと表現します。
このようにして、そのイベントや関係が続いている年数を表します。
他にも、創業記念日や学校の創立記念日など、様々な節目で「何周年」という表現を使用し、それを祝う意味合いで序数が活用されます。